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サロン・ド銀舎利

言えぬなら記してしまえとりあえず

からだメモ

7週目突入。

今日も寒い現場で柵を乗り越えたりハシゴを登ったりしている不良妊婦だが、さすがに労働時間は長くなりすぎないように気をつけている。といっても、10時間くらいは働いているのだが。周囲にカミングアウトしてないので特に何か配慮してもらえるわけでもなく、わたしの仕事を代わりに出来る人もいない。かといってすごく辛いわけでもなく、今のところいたって平和である。というかそもそもわたしは仕事が好きな奴なんだった。

そんなこんなでたまたまうまくいっている。腹の中の人はわたしに似ず、いきなりラッキーな人だ。うらやましい限りである。まあ、わたしのところに来てしまったのは不運なのかもしれないけど、いや、そうでもないか。普通だな。良いところも悪いところもありながらその都度なんとか生き延びている普通の親のもとに生まれて、嬉しいことも嫌なこともあって、悩んだり決断したりする普通の人生を送るんだろう。

 

家に帰れば強制的に眠くなる何某かを分泌され、8時間くらいは寝ている。つわりはどうやら食べづわりタイプらしく、空腹になると気持ち悪くなる。かといって、一気に食べると酸っぱいげっぷが上がって気持ち悪くなるので胃と相談しながら食べたいものを食べたいだけ食べたい時に。傾向としては牛丼アタマの大盛りご飯半分に柚子胡椒をのせた食べ物がいたくお気に入りのようだ。贅沢なのか質素なのかよくわからないが、その他大根サラダとか冷やしトマトとか塩レモンアボカドとか、そこそこ栄養のあるものを欲するのは良い傾向だ。じつに感心な若者だ。ところで、わし自身はグラタンとかアップルパイとかお好み焼きとか、小麦粉と脂肪が渾然一体となった食べ物が好きなんだけどなぁ。今はぜんぜん食べられる気がしない。

 

よく食べ、よく働き、よく寝る。今までの暮らしとそんなに多くは変わらないが、無理をしない大義名分を自分自身に振りかざすことができるのは精神衛生上すこぶる良い。中の人のためと思えば、ダラダラしたり、嫌な仕事を後回しにしたり、温かい事務所の中でぬくぬく仕事をしたりする権利が自分にもあるんだと思いやすく、気楽だ。その権利は当然わたし単体でも持っているはずなのだが、一人だけずるして楽しているようでどうしても気がひけるのだ。そこでいきなり心強い家族の登場である。

 

まだ中の人の世話をしているわけではないので、母ちゃん的な自覚は皆無なのだが、とりあえずわりとわたしの生活全般に対して協力的な人が腹の中にいて、マジ助かってます。いやほんと。

中の人の父親はとりあえず自分の仕事だけで精一杯っぽいからあと2週間くらいは放置の方向だが、娑婆へ転校してきたばかりの中の人とわたしばっかり先に仲良しになってしまっては可哀想なので、とりあえず「中の人はすごい空気読んでくる親切な人だから、きみもすぐ仲良くなれると思うよ」とは紹介しておいている。